トヨタのサブスクKINTOとホンダのサブスク楽まる。メーカーの違いはもちろんのこと、他にもいくつか違うところがあります。この記事ではKINTOと楽まるの違いを解説していきますが・・・
大きな違いは任意保険の有無
となります。それでは以下に詳しく解説していきますね。
KINTOと楽まるの違い
下の表に、大まかなKINTOと楽まるの違いを記しました。
KINTO | 楽まる | |
車両費 | ○ | ○ |
税金・車検・メンテ代 | ○ | ○ |
任意保険 | ○ | ☓ |
事故時の修理 | 自己負担5万円 | 自腹or任意保険 |
契約年数 | 3、5、7年 | 3、5、7年 |
距離制限/月 | 1,500km | 1,000 or 1,500km |
車種 | 18車種 | 15車種 |
法人契約 | ○ | ☓ |
買い取り | ☓ | ○ |
申込み | WEB or 店舗 | 店舗のみ |
月額料金 KINTO:ヤリス 楽まる:フィット |
51,810円 | 42,883円 +任意保険 |
ヤリスはZ HEV 1.5L 4WD、オプションはETC、フロアマット、ディスプレイオーディオ、車両価格2,588,000円
フィットはe:HEV LUXE 2WD、距離制限1000km、任意保険なし、オプションなし、車両価格2,499,200円
違い1:任意保険
KINTOと楽まる、最も大きな違いは任意保険の有無です。KINTOの場合は任意保険が付くけど、楽まるは別です。KINTOの場合は任意保険の等級などに関わらず金額が一定なので、若い人や等級が低い人など、任意保険料が高額になる人ほど、金銭的なメリットがあります。
一方楽まるの場合は、任意保険は完全に別。今まで入っていた任意保険を継続してもいいし、楽まるでも紹介してくれる任意保険に加入してもいいです。また楽まるの場合は任意保険の等級が維持されるので、今まで任意保険に入ってて等級が高い人にはメリットがあります。
違い2:事故時の修理
KINTOでは事故を起こしたとき、自己負担金5万円で修理してくれます。修理費用がいくらかかっても5万円。楽まるは事故時の修理は自分持ち。自腹で直すか、自分の任意保険を使う必要があります。ただし返却時に修理が必要な場合は30万円までなら保障されます。
違い3:走行距離制限
走行距離制限は、KINTOは月1500kmで固定。楽まるの場合は1000kmと1500kmで選択制、契約途中で変更は出来ません。1000kmの方が月額利用料金が安くなります。
もちろんどちらも、月あたりの走行距離となっていますが、契約期間合計の話なので、月1000kmで3年契約の場合は契約終了時に36,000km(1,000km×36ヶ月)が距離制限となります。
違い4:車種
楽まるは15車種、KINTOは18車種ということでほとんど同じ。ただし楽丸はホンダの車種ほとんどに適用可能なのに対して、KINTOはレクサス含めて50車種以上あるのに18車種。KINTOではトヨタ+レクサスの全ての車種を選べるわけではありませんが、ヤリスやノア/ヴォクシー、クラウンなど人気の車種はだいたいラインナップに入っております。
違い5:買い取り
KINTOと楽まる、もうひとつの大きな違いは買い取りの可否。KINTOの場合は、契約満了時には返却しか選択肢がありませんが、楽まるの場合は契約満了時に、返却、継続、買い取りから選べます。7年契約の場合はそのままもらえます。買い取りが出来ないのがKINTOの最大のデメリットだと言われますが、最終的に車を自分のものにしたい人は楽まるを選択するといいかもしれません。
違い6:申込み
楽まるの申込みはホンダのディーラーにて行います。WEBでは出来ません。楽まるのWEBでの見積もりもかなり貧弱で、グレードやオプションを加えた際の見積もりはディーラーで行わなくてはなりません。またお問い合わせフォームもホンダ全体のものしかありません。
一方、KINTOは納車までほぼWEBでの手続きで完了します。見積もりも申し込みフォームを途中まで進めるだけで簡単に行なえますし、オペレーターのチャット相談や電話相談なども受け付けており、WEB対応という点ではかなりKINTOに分があります。ちなみにKINTOはディーラーでも申し込みや説明を受けられます。
違い7:お値段
KINTOで借りた場合、ヤリス4WDは車両価格約259万円に対して51,810円。一方、楽まるの場合はフィット250万円に対し42,883円(任意保険含まず)。KINTOの場合は任意保険が含まれてて、等級によって月額利用料金は変わりませんので、各個人の任意保険の金額で価格差が出ることになります。
楽まるの仕組みについて
ホンダのサブスク楽まるですが、仕組みとしては・・・
残クレ+諸経費
最初に残価設定(ホンダが決定)があり、残りの金額を均等割でローンで支払う感じです。例えば300万円の車で3年契約の場合、3年後に下取りする金額が100万円だったら残りの200万円を分割で支払う感じです。
普通の残クレと違うのは税金、車検、メンテナンス代が含まれているところ。
なのでもちろん、普通の残クレよりは月々の支払額は上がるけど、税金なども一緒に払ってくれるのでトータルしたらほとんど変わらない金額になります。またイレギュラーな税金や車検など、自分で支払う必要が無く、月額で一律で支払えるので手間はなくなります。
楽まるの月額利用料金に含まれているもの
月額で支払えて便利な楽まるですが、月額利用料金に含まれているものは・・・
- 車両費
- 取得の際の諸経費
- 車検代
- 自動車税・重量税
- 自賠責保険
- メンテナンス代
になります。メンテナンス代は部品代も含まれているので、例えばタイヤ交換するときにはタイヤ代も無料です。故障の際もメーカー保証期間に関わらず無料で対応してくれます。
一方、月額利用料金に含まれていないものは・・・
- 任意保険
- 事故時の修理費
- ガソリン代、駐車場代など
やはり大きなのは任意保険。こちらは自分で契約する必要があります。また事故時の修理費用は自己負担。もちろん保険に入っていればそちらを使うことが出来ます。
一応、返却時に30万円までの修理費用はホンダで負担してくれますが、とは言え契約途中で事故を起こして、契約終了まで待っておこうとは行きません。故障した状態で何ヶ月も乗り続けるのは嫌ですもんね。なので実質は修理することになりますので、あまりメリットでは無いでしょう。
KINTOの仕組みについて
一方、トヨタのサブスクKINTOは・・・
サブスク色が強い
車にかかるほとんどの経費がKINTOでは含まれているので、サブスク色が強いです。ちなみに楽まるがホンダのクレジット関係を受け持つ株式会社ホンダファイナンスのリース商品であるのに対し、KINTOは株式会社KINTOという会社をわざわざ作って展開しています(トヨタ本気)。
楽まるが残価設定をしたり、契約終了時に買い取りが出来たりと、どちらかというと残クレに+αしましたという感じの一方、KINTOは任意保険も付いているし、しかも価格は一律だし、残価設定もしないし、買い取りも出来ないのでサブスク色がより強いですね。
なのでKINTOは月額利用料金以外には、ガソリン代や駐車場代しかかからない
ってのが結構強みかなぁと思います。あまり考えずに車に乗れます。
KINTOの月額利用料金に含まれているもの
ほとんどの支払いが月額利用料金に含まれているKINTOですが、実際に月額利用料金に含まれているものは・・・
- 車両費
- 取得の際の諸経費
- 車検代
- 自動車税・重量税
- 自賠責保険
- メンテナンス代
- 任意保険
- 修理代(自己負担あり)
になります。楽まるとほぼ変わらないのですが、大きなのは任意保険と修理代。その中でも修理代ですが、例えば事故を起こした際に車に修理が必要となった場合、自己負担5万円で修理してくれます。極端な話、修理代に100万円かかったとしても5万円で直してくれます。
任意保険を自分で入る楽まるの場合、事故のときに任意保険を使うかどうか、結構悩みどころなわけですが、そういう余計な考え事もKINTOでは発生しません。
一方、月額利用料金に含まれていないものは・・・
- ガソリン代、駐車場代など
KINTOはシンプルに、月額利用料金以外は、ガソリン代、駐車場代、高速代など、自分が運転した分以外はお金がかかりません。言ってみれば長期のレンタカー感覚で車を所有できます。
あなたはKINTO?それとも楽まる?
結局、KINTOと楽まるどっちがいいんだ?って疑問に思うかもしれませんので、それぞれの優れている点を解説しながら、どっちがいいか解説しますね。
WEBで申し込みたい人:KINTO
先に書きましたが、WEB対応は圧倒的にKINTOが上です。楽まるは、申込みはもちろん、見積もりも出来ないことから、ほとんどWEB対応していないと言っても過言ではありません。今後、ホンダが本気でサブスクに参入するなら変わるかもしれませんが、現時点ではKINTOが上でしょう。
任意保険も含めて欲しい人:KINTO
若い人や等級が低い人など、任意保険料が高額になる人はKINTOの方が金銭的なメリットがあります。あと大きいのは、わざわざ自分で任意保険に契約しなくていいので、支払額が一年を通して一定になるわけです。自分で任意保険に加入したら手続きや支払いが煩わしいですが、その点KINTOならシンプルです。
任意保険の等級を維持したい人:楽まる
長年、任意保険に加入していて等級が高い人はKINTOでの金銭的メリットは享受出来ません。しかも今まで加入していた任意保険は一旦解約となるので、乗ってる間の任意保険の等級は上がりませんし、10年経つと等級が一番下まで下がってしまいます。今まで加入していた任意保険を活かしたいなら楽まるがいいでしょう。
最後は買い取りたい人:楽まる
リースとは言え、しばらく乗ってる車には愛着が湧きます。その車を最後は買い取りたいと考えるのは当然のことですが、KINTOでは買い取りが出来ません。すべて返却になってしまいます。一方楽まるの場合は、契約終了時に買い取りのオプションがあります。
事故る可能性が高い人:KINTO
まだ免許を取り立てだったり、いまいち運転技術に自信がなく、事故を起こす可能性が高い人はKINTOの方がいいでしょう。KINTOの場合は任意保険が込みで、しかも事故時の修理も自己負担金5万円でやってくれます。
楽まるの場合は任意保険が別です。大きな事故なら躊躇なく保険を使えるんですが・・・10万円ぐらいで直るような事故の場合、任意保険を使うかどうか、とても悩むことになります。任意保険を使っちゃったら、等級が下がっちゃうので結果的に損します。任意保険を使っても損、使わなければ自腹。
結局は事故を起こさないのが一番なのですが、事故を起こす可能性が高いならKINTOのほうが無難かもしれません。
法人や自営業者:KINTO
楽まるでは個人利用しか認められておりません。法人や自営業者の契約は不可。なので経費にするのは無理。KINTOは法人契約がありますし、自営業者も契約OK。経費で車に乗れます。
とは言え結局は・・・
まあいろいろ書きましたが、金銭的な面で大きく変わることはありません。同じようなサービスですし、明らかに片方がメリットが有るならそっちに流れちゃいますもんね。微妙な差です。
なのでぶっちゃけ結局は
トヨタ車ならKINTO
ホンダ車なら楽まる
ってことでいいのではないでしょうか。こんなこと言うと身も蓋もないんですがね。
まとめ
いろいろ書きましたが、以上まとめますと・・・
- KINTOは任意保険込み、楽まるは別
- 楽まるは買い取り可能
- WEB対応はKINTOが上
- 法人契約ならKINTO
となります。参考になれば幸いです。
動画で解説
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